ティーチャー

2005年3月2日エッセイ

僕は大学で普通の単位以外に教師免許をとるための単位もとっている。

僕の意思とはまったく関係なく、親の命令で、
僕は親の操り人形になってそれをとっていた。

本当はすごくとりたくなかった。
教師になる気なんてぜんぜんないし、教師なんて生徒の敵でしかないと思っていたし、
まじめにやっても生徒に嫌われると思うし、
卒業単位と関係ない単位しかないし、またそれがたくさんあるし。
ただでさえ毎日時間が無いのに、それをとると思いっきり時間が削られるし。
あと、人に言うと教師になりたいと誤解されるし、
教師になりたい人は他にたくさんいるから、
僕がなれるとは思えないし、そもそも教師になりたくないし。
(なりたかったらはじめから教育学部にいってるし、)
もし教師になったとしても、僕から教わる生徒がかわいそうだし。

今は、けっこう勉強になったので一応とってよかったと思っているけど、
はじめはもう最悪なモチベーションだった。

教職課程は、教育制度やシステム、教師としての心構えや、
教師がやらないといけないこと、今まであった学校での事件なんかをやってた。

講義自体はいい講義が多かった。それだけに不思議だ。
問題のある学校や教師がいるってことが。
これだけのことを教わっているのに、
さらに教育学部ならもっとたくさんのことを教わっているはずなのに。
僕以上に現代の教育制度の問題や、自分の学校のここが悪い、
自分のクラスや生徒の抱えている問題とかわからないといけないはずなのに。
そりゃ、問題は教師だけにあるわけじゃないけど、
それでも、それを改善させようと、もっとも努力するべきなのは教師だと思うし。

僕がどれだけ苦しんでいたときも、毎晩死にたいと考えていたときも、
3日間ほどストレスでろくにものも食べれず、枕を殴って投げ飛ばしていたときも、
その全ての原因は学校だった。日本の教育システムだった。

僕はやっぱり教師になりたくないし、なる資格もない。
(資格は取るつもりだが、そういう意味じゃなく)
それでも保険のためにここまできたんだから免許は取ろうと思う。

無駄なことをしているような気がしないでもない。
教員免許を持っていると、就職で不利になるといううわさもある。
教師になるための腰掛として就職するんならお断りだってことらしい。
面接でそのことについて聞かれることもあるかもしれない。
また、教育実習で就職活動がストップする。約二週間くらいらしいが、大きい。
それでも、教員免許とってたんですか、がんばってますねになるならいいんだけど。

今やめたら親からボロクソに言われるのが目に見えてる。
教員免許があれば有利になる就職なんてあるんだろうか。知らない。