景気と経済政策

2005年4月12日 読書
ISBN:4004305764 新書 小野 善康 岩波書店 1998/09 ¥735

最近ようやく小泉政権が何をやってるかわかってきた。
ようは弱肉強食の時代にしようとしてるんだ。
銀行を操り、弱い会社をつぶして、強い会社にその分の資金と人材を移動させてる。
それにより、効率的な生産を行えるようにして経済の回復をさせようとしてる。

でも、僕が思うに(いろんな本に影響されてるけど)、
それはあきらかに今の時代にマッチしていない。
会社をつぶせばそのぶん失業者は増える。上手く新しい仕事に就ける人はいいけど、
そんな人は少ないことは、年々増え続ける失業者数のデータがそれを証明している。
今の不況はデフレ型不況だ。消費が低迷していることが不況の原因だ。
いくら企業を効率化して、いい製品をたくさん作ったとしても、
それを買う消費者が少なくなっている。
デフレで不況の状態ならまず消費者は、いきなり買わずに、買い控えることを選択する。
失業者であってもなくても、収入も少なく、将来に不安が消費者たちは、
この商品、欲しいけど、この先何があるかわからないから、貯金しておこう。
今無理して買うこと無い。もうばらくまてばまたデフレで安くなるだろうからそのときまた考えよう。
なんて考える。それでも買うならまだいいが、結局買わないこともある。

今なすべきことは、需要の創出と、雇用機会の創出を行うことだ。
ただし、需要の創出と簡単に言っても、誰もが欲しがるものなんて簡単に作れない。
最近では、パソコンや携帯電話のようなものが普及したけど、
いつ飽和状態にならないとも限らない。
それに、新しいものが出てきたときには、今まで存在していたものの立場が、
危うくなるということも意味する。
パソコンや携帯電話の普及が、テレビ、ラジオ、新聞などのマスコミに
何のマイナス影響も与えていないとはいえないだろう。(いや、データ無いんであれだけどさ。)
また、テレホンカードや公衆電話を作っている工場にも影響があるだろう。(これもデータ無いけどさ。)
まあ、これは複雑な問題すぎて僕じゃなんともいえないけど。

なら、雇用機会の創出だっていうけど、これだって簡単じゃない。
雇用機会を増やす、方法として、公共事業を行うことがあるけど、これは税金を大量に使う。
その上その公共事業が、ほとんど利益を生み出さないダメ公共事業だったら、
はっきりいって経済全体からいえばマイナスにしかならない。税金の無駄遣いだ。
なら、しっかりと利益のあるいい公共事業を行えばいいじゃないかって話だけど、
そんな簡単なモンじゃないってことは、全国各地の公共事業の失敗作が物語っている。
ちなみに、ここでいう利益とは、経済面以外でも、社会的利益のことも含んでいる。
ただ自然破壊を行うだけが公共事業じゃない。自然や環境を守るための公共事業もある。
(言っちゃ悪いが、愛・地球博は、大量の自然破壊を行ったうえ、
税金を必要以上に使いまくったダメ公共事業のいい例だ。)
理論上では、ダメ公共事業をやらずに、それこそ、正義の心でいい公共事業をやっていけば、
雇用機会の創出と、お金を得たことによって生まれる需要の創出はできて、
さらに公共事業で作られたものもうまく機能して、万々歳なんだけど、
なかなかそうはいかないのが現状なんだろう。

以上。ほとんど最近の経済の本の丸パクリのような文章でした。いや、引用ってことにしとこう。
メインは『景気と経済政策』って本。あと、大学で勉強したこととそれに自分なりの意見を混ぜてみました。

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