時代分析(かなり痛い)

もうとっくに時代は変わってる。
日本にはもう平和や安定なんてなくって、
15年以上前、世界各国で絶賛された日本型経営もその矛盾が浮き彫りになり、
だめ公共事業のやりすぎで財政は圧迫され、
それじゃいかんとはじめた小泉構造改革は、
その宣言どおり大量の「痛み」を生み出して、
その痛みは日本国民に重くのしかかり、
失業者が増え、フリーターが増え、自殺者が増えた。
こんな世の中を誰が望んだんだろう。
国民にだって責任はある。
政治家なんて誰がなっても同じってんで、
(まあ、じっさい誰がなってもだめな気がするけど。)
投票にも行かない人が多すぎる。とくに僕らのような若者。
何にも関心を持たずに、国が何をやっても気づかずに、
起こってしまった後になって後悔してる。
でも、その状況を簡単に受け入れてしまい、
現実は厳しいの一言で全て済ましてしまう。
自分たちが納めた税金が不正に利用されたり、
わけもわからないものに税金を死ぬほど使われてたりしても、
なんとも思わない。何も感じない。

僕自身にもその傾向はある、いや、そのものだ。
今はこの文章を書こうとしてるからいろいろ考えているけど、
普段の生活で、そんなことを考えることはほとんどない。
こんなことを考えるようになったのは、
バイト先の店長がかなりよく政治に関心を持っている人だからだ。
もしそうでなければ、今はただの就職活動に苦しむ大学4年生だろう。

だから、政治に関心のない若者の気持ちはわかるし、その理由も推測はできる。
その理由とは、2つ。
一つ目は、精神的に余裕がないこと。今、若者には高い能力が求められている。
それを得るための勉強や、能力がないことへのあせり、
あと、将来が見えないという不安。これらがまず若者全体。
また、中高生では、受験を主とする今だ信じられている学歴社会という壁との戦い。
浪人生はいわずもがな。
フリーターになったひとは、生活することと、将来の不安。
正社員になった人は、毎日の仕事に追われ、また、昔よりも人手が少ないため、より忙しい。
大学生は一番恵まれているともいえるけど、
今まで約18年間受けてきた受験教育により、
やりたいこと、やるべきことを見つける時間が与えられなかったため、
結局大学生活をモラトリアムのまま終わってしまう人が多い。
これは短大生も専門学校生も一緒だろう。
ついでに僕は一応音楽をやりたいし文章も書きたいけど、
あまりにも夢が非現実的なのでどうしようもないので、
結局モラトリアム大学生と変わりない。
また、近年の不況で貧乏な大学生も増え、
アルバイトばかりせざるを得ない状況になり、
フリーターよりもさらにきつい生活を送っている人もいる。
時間も余裕もあるわけない。

もうひとつは、この世代の親が、日本の経済発展にうまく乗ってきた世代であること。
そのため、親の世代は自分たちがやってきたことが今も正しいと思っている人が今でも多い。
勉強していい大学出れば、いい会社もあって将来安定。
そんな時代はもう終わっている。
また、今まで親の世代がお金を持っていて、経済的には若干余裕があったおかげで、
いままでなんだかんだいっても親の保護の元普通に生活を遅れていたので、
将来は危ないといわれても、どう危なくなるのか実感がわかず、
今までの生ぬるい生活によって、危機感がごまかされているのかもしれない。
確かに危ないらしい。このままでは自分自身に危険が押し寄せるだろう。
でも、今は普通に生活できてる。飯も食えるし風呂にも入れる。
つまり、飢えを知らない。
これからもし食べ物が食べられなくなったとき、自分に何が起こるか知らない。
実際に自分にそれが起こらない限り実感できないのだ。
また、おきたとしてもある程度はそれを受け入れてしまうのだ。
流されやすい日本人気質によって。

この状況がこの先もし十年も続いたとしたら、
日本は今よりもさらに悪い国になっている。
雇用の二極化がさらに進むことにより、貧富の差はより広がるだろう。
フリーターが増え、結婚するにもお金がない若者が増え、
少子高齢化はすすむだろう。
年金や社会保険は、払わないというより、払えない人間が増えるので、壊れる可能性は高い。

この状況はどうやったら改善できるんだろう。
確かに去年あたりから景気は上向いているらしいけど、
その裏には大量の失業者やフリーターがでている。
彼らは本当に救われるんだろうか。
企業はもう、フリーターや派遣で、人を安く雇うことを覚えてしまった。
これからもその傾向が続くことは間違いないだろう。
たいていの仕事はバイトに安くやらせたほうが得だ。一人雇う金で何人も雇える。
こうやって正社員からバイト・派遣社員への労働条件の以降が進んでいるので、
フリーターの人はやっぱりフリーターのままになってしまうんじゃないだろうか。

このまま本当に悪い方向にしか予測できない世界でこれからくらしていくことになる。
もう本当にどうしよう。